広島国税局の報道発表(令和6年12月)によると、広島国税局(中国5県)で令和5年度(令和5年7月〜令和6年6月)におこなわれた相続税の実地調査については、366件実施されており、その内313件(85.5%)から申告漏れ等の非違を指摘されています。
なお、令和5年分で申告のあった被相続人数は8,166人ですので約4.5%、被相続人20人に1人が実地調査の対象となっており、申告漏れ課税価格は実地調査1件当たりでは3,765万円となっています。また、追徴税額は実地調査1件当たりでは812万円となっています。
申告漏れの財産の金額の内訳は、現金・預貯金等(52億4千8百万円)が最も多く、続いて有価証券(15億5千8百万円)、土地(11億3千8百万円)の順となっています。 申告漏れの詳細についての発表はありませんが、名義預金や名義株(家族名義等)がかなり含まれていると推測できますし、土地については、小規模宅地など特例を適用した場合の評価誤りが多いと思われます。
なお、広島国税局では、平成27年1月の相続税基礎控除額の引下げ等により、申告件数が大幅に増加したことも踏まえ、実地による税務調査を実施する一方で、文書、電話による連絡又は来署依頼による面接により申告漏れ、計算誤り等がある申告を是正するなどの接触を実施しています。(令和4年度760件に対して令和5年度は1,544件と、積極的に取り組んでいる様子がうかがえます。)
また、実地調査に当たっては、自発的に適正な申告・納税をおこなっている納税者の税に対する公平感を著しく損なうことから、無申告事案(申告が必要であるにも関わらず申告期限までに申告していない)に積極的に取り組んでおり(令和5年度54件)、さらに資産運用の国際化に対応するため、租税条約等に基づく情報交換制度を活用するなどして、海外資産の把握に努めています(令和5年度実地調査16件)。
また、相続税の補完税である贈与税を課税するため、積極的に資料情報の収集と相続税調査時等あらゆる機会を通じて贈与事実の把握に努め、無申告事案を中心に積極的に贈与税の調査を実施しています(令和5年度224件)。
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